花バス

あたたかな 真夜中に

ようやく認めた自分を見る

今まで向き合った現実は

なんだったんだろう


ぼくはまたひとつ

気づいてしまった


この世の不確かなもの

答えはいつも自分の中にあって

みんなはもう未来行きのバスに

乗ろうとしている


ぼくも

切符までは買えたけれど

停留所で見送ったんだ


もう何本も


ああまたぼくはここに残り

最終のバスを見送る


乗り込んだ人たちは

それぞれの帰る場所へ降り

それぞれ歩いていく


ぼくはひとり歩いていこう


みんなと同じじゃないけれど

遅い歩みのまま

どこかでいなくなってしまうかもしれないけど


それがぼくの道なんだと

空を見ながら歩いていこう

灯りを見ながら

歌いながら

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